星のドラゴンクエスト(通称:星ドラ)は、1つ1つのダンジョンにボスがいる。なんならフロアごとにいる。その時に出てくる「ボスしゅつげん!」の文字が、たまーに邪魔に感じられてしまう。
星ドラの「ボス」は、他のゲームよりもちょっとだけ敷居が低い。
1度の探検のたびに、ラストにボスが待ち構えているという仕様によるものだが、この仕様によってボスは量産されることに。当然モンスターの種類には上限があるので、本編では明らかな雑魚キャラだったヤツらまで「ボス」と言われる事になるのである。
だから探検のラストに控えるキャラを、ボスと盛り立ててあげなくてはならない。
ある程度は派手にしてあげなくてはならない。
たとえばこんな感じだ。
ただの、かげのきし。
1人で所在なさげに立っている。
そりゃそうだ、ボスなんて大任を任されたことなどないのだから。
でも星ドラは、彼をボスにする。
彼を盛り立てる。
ばぁーん!
ボスしゅつげん!
急にカッコよく見えてくる。
カメラも実際は舐め回すように彼をうつしていくわけで、ちょっとこちらとしても「この探検のラストだな!」と気分が盛り上がるわけで。
でも、カメラがぐいぐい動いて更にはデカい文字が「ばぁーん!」である。邪魔にならないわけがない。
たとえばリカント。
せっかくボスに選ばれたからにはキメ顔をしているわけなのだが……
顔見えない〜
顔、全然見えない〜
キラーリカントがリカントの上位種として、その無念を晴らそうとしても……
ああ〜
顔見えない〜
「ボスしゅつげん!」の方がメイン〜〜〜
表情が読めない〜〜〜〜〜
目すら写ってない〜〜〜〜〜〜
とまぁ、こんな風になってしまうわけだ。
文字だけならまだ大丈夫だが、さらにはカメラワークだ。グイングイン動く。
たとえばキングレオ。
誰!どこ!どこが本体!
ってなる。
たてがみに興味津々な人だけが得をする仕様。
キングレオがそうならバルザックは……
お腹とベロ!
お腹とベロが好きな人だけを喜ばせにいくSTYLE!
ちなみに「ボスしゅつげん!」の文字に全身で被害を受けるモンスターといえば、キラーパンサー。
みんなキラーパンサー好きだよね?
キラーパンサーがいれば、そんなに大きな文字で「ボスしゅつげん!」を主張されなくても、何となく強キャラって理解できるよね?
それが、この扱いである。
「ボス」だけで顔部分を埋められてる。
むしろキラーパンサーが文字に隠れようとしているフシすらある。
カメラワークに個性があるといえば、これは本当にガッツリとボス戦だけど「ジャミ&ゴンズ」。
ジャミとゴンズといえば、ドラクエ5でゲマの手先として暗躍する仇敵。ジャミとゴンズの息の合った悪事には手を焼いたものだ。
ちなみに、みんなはジャミ派?
それとも、ゴンズ派?
……そうだね、ジャミ&ゴンズに優劣なんてないよね。そんな「どっち派?」みたいな事を言って彼らを分断させたくない。悪者同士で仲良くしていてほしい。
そんなジャミ&ゴンズの登場シーンはこちら。
ゴンズ!
ゴンズ!!!
カメラが動く〜
動いてゴンズの鼻をすごく見せつけてくる〜
あれ?
でも、ジャミは?
ジャミの右腕。
よく見たらジャミの右腕がちらりと映り込んでる〜。
ゲマの右腕の右腕がぁ〜〜〜。
さて、そろそろジャミをたっぷり映してくれるのかな……?
ん?戦いスタート?
マジ?
ジャミの扱い悪くない!?!?
これにはゴレオン将軍もこの表情。
見えねぇって!!!!!
面白いカメラワーク、お次は「悪霊の神々」。
アトラス&バズズ&ベリアルとは書かない。こいつらは、悪霊の神々だから。破壊神シドーの前座の神々。
そんな悪霊の神々を3体同時に相手するなんて、さすがにキツイなと思っていたら。
「ボスしゅつげん!」の文字を巧みによけるバズズ。
まだドアップのバズズ。
若干気まずそうなバズズ。
それにしても他の2体は全然映らない。腕と羽が多少見え隠れする程度。
あーこれ、バズズだけ映されて終わるパターンのやつ〜
わかるわかる〜
ほら、戦闘がはじまる〜
バズズ、ちっちゃ!
バズズに焦点合わせてたら他の2体が写り込まないわけだよ!
ちなみにハーゴンはこんな感じ。
なんか決めポーズとってたのに台無し。
それと比べてりゅうおうは違う。
堂々と文字に被されているもの。
王者の風格である。
最後は大人気のドラゴン系3連発で締めくくろう。
ドラゴン、モロ被り!
キースドラゴン、モロ被り!
ダースドラゴン、モロ被り!
いやー、気持ちがいい……
実際のモーションを見てみたい人は、ぜひ星ドラをやってみましょう。
あなただけの「ボスしゅつげん!」シーンが、きっと見つかるはずだ。
(文・深々シン)
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