シドーは割と勘がいいところがあるので、ハーゴンから何かされたとしても、なんとなく察することができると思うんですよ。
あなた様にささげる生贄？うさんくさすぎる。生贄という響きがもう嫌な予感しかしない。
と内心警戒心がMAXになるシドー。
いやだな～いやだな～。一応こんぼう用意しておくけど、多分これ振り回しちゃダメなパターンだろうな～。
と嫌々構えるシドー。
うわ～、たくさん出てきた。これは倒すのが定石なんだろうが、嫌な予感しかしないな。なんていったって生贄だしな。
と冷静に分析するシドー。
よし、逃げよう。これ倒したら後悔するやつだ。
とがいこつたちに背を向け駆けだすシドー。そして完全に出遅れるがいこつ一匹。
逃げろや逃げろ。
とせっせと逃げるシドー。ぴったりついて離れないがいこつたち。わちゃわちゃぞろぞろ可愛らしい。
多分これ、正体はがいこつじゃないと思うんだよなぁ。がいこつが生贄なんてことないだろうし。
と走りながら考えをめぐらすシドー。徐々に疲れが見え始めるがいこつたち。
もしこのがいこつたちが生贄なんだとしたら、オレものすごいなめられてることになるよな。生贄が骨って。ハーゴンの野郎。
とだんだん腹が立ってきたシドー。出遅れてしまっていたがいこつが、どんどんみんなと引き離されていく。
これ、逃げ続けてももしかしてどうしようもないのか？でも倒すとなぁ、絶対嫌なことが起きるんだよなぁ。
と少し諦めモードになってきたシドー。引き離されすぎてフレームアウトしそうながいこつ。ルーキーかな？ハンター試験始まって以来の落ちこぼれだよ、お前。
あれ？こいつら、どうしたんだ？
と不思議がるシドー。走りすぎてとうとう体を物理的に壊してしまったがいこつたち。
え～、これはオレが倒したことになるのか？避けられない運命ってやつなのか？あんなに傷つけないように必死で逃げたのに？
とがいこつを足蹴にしながら納得のいかないシドー。
これは言い逃れできなさそうだな。多分まずいことになるんだよなぁ。でももう遅いよな。
とがいこつをまじまじ見ながら諦めつつあるシドー。
まぁーだ出てくるのか。もうこうなりゃやけくそやけくそ。
と次々に現れるがいこつをボコボコにするシドー。
ほらぁ～、やっぱり～。
と予想通りと思いつつもちゃんと驚いてあげる優しいシドー。
オレがさっき倒したがいこつだよなぁ……。
と完全に察しているも、一体誰が……！感を出してあげるシドー。
わざわざ言わなくてもわかってる。むしろがいこつ出てきたときからそう思ってた。
と思いつつもハーゴンに華を持たせてあげるシドー。
もうこうなったら、さっさと話しを先に進めてほしいんだが。
とある意味悟りを開いたシドー。
お疲れ様でした。
（文・やなぎアキ）
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