前回までのあらすじ
サマンオサの平和を取り戻したモガマルたちは、バラモスの元に行くためには不死鳥ラーミアの力を借りる必要があるという情報を得る。
ラーミアを復活させるには、レイアムランドに行かなくてはならないようだ。
前回
第25話 ここがレイアムランドか!
サマンオサをあとにしたオレたちは、早速レイアムランドに向かうことにした。一体どこにあるんだ?
そんな心配は無用!なんていったってこの勇者追憶アトラクションは、移動なんていう無駄な工程は省いてくれるからな!
ということでレイアムランドに到着だ。雪降りつもる極寒の地だな。オレはスライムだから少しも寒くないが。
さてはて、どこにラーミアって鳥がいるのかな?
お!さすがモガマル、めざといね!
でも大丈夫か?その双子、本当に巫女なんだろうな?呪われたホテルにずっと囚われている、原作には出てこないくせに作品の顔みたいになっているあの双子だったりしないだろうな?ありえるぞ、このアトラクション、レディプレイヤーワンの「オアシス」に勝るとも劣らないVR空間だからな。
だがそこもさすがはモガマル。まったく臆することなく双子に近づいていく。シャイニングとはモガマルのことか。
それはもうナンパでは?
どうしたんだモガマル。お前そんなやつだったか。たしかに可愛い女の子には目がないのがモガマルではあるが、そんな軽薄な印象を初対面の人に植え付けるようなやつだったか。
……やつだったかもしれない。
だがこれまで世界中の人々とこの調子で仲良くなってきたモガマルだ。これがコミュニケーション能力というやつかもしれない。
まず自分の目的を明確にして相手の警戒心を解こうという魂胆か。さすが、さすがすぎる。
そうだ、オレたちは魔王を倒しに来たんだ。
すっっっっっごい、自信。
初対面の女の子たちに興味を持ってもらおうと必死になっているのか、モガマル。強さをひけらかして女の子に興味を持ってもらおうとするのはなかなかダサいぞ。しかもまだバラモスを倒しているわけでもない、ただの億足なのに。いやモガマルの実力なら確実にバラモスを倒すことは出来ると思うけれども。
オレ、モガマルのことなんだか心配になってきちゃった……。
次回予告
レイアムランドにいた双子の巫女は、モガマルたちが来ることをすでに知っていたようだった。
そして彼女たちは声高らかに叫ぶのだ。
次回、「伝説の不死鳥ラーミア、蘇るぞ!」!
モガいてばかりじゃ、冒険王にはなれないぜ!
(文・やなぎアキ)
次回
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