前回までのあらすじ
牢屋から脱出したモガマルたちが出会ったのは、なんと本物のサマンオサの王様だった!
偽物の王の正体を暴くためには、ラーの鏡が必要だ。
前回
第二十一話 さぁ、観念するといいぞ!
牢屋から出た先にいた大層恰幅のいいおじさんは本物のサマンオサ王のようだ!
この王様が持っているラーの鏡があれば、否応もなく偽王をなんとかできるかもしれないな!
おお、じじい!サマンオサ編ではずいぶんと出しゃばってくるな!
そういえばじじいって、いっつも本の中でオレたちの会話に耳をそばだてているのか?いつも突然現れるが、一体どういう基準で本から飛び出しているんだろうか。まぁ今はそんなことはどうでもいいか。
いいぞモガマル!勇ましい!見ず知らずのピンクの生き物に国宝級に大事なラーの鏡を貸してもらえるのか甚だ疑問だが、そこを一切考慮に入れない猪突猛進さ!今年のベストイノシシ賞はお前だ!さすがオレたちの主人公!
なんでガイアスのじいさんがいい感じにまとめてしまうのだ。そこはモガマルがきれいにまとめる所だろう。いいとこどりをするためにわざわざ本から飛び出してきたんだろうなぁ。
そんなことより、早く偽の王様のところに急ぐとするか!
おお出た出た。さっきの本物の王様にくらべると眉毛がぐっと上がっているし、しかもひげもピンと上に尖っているじゃないか。胡散臭い胡散臭い。眉毛とひげが同じ角度で上を向いているから、たまにどっちがひげでどっちが眉毛がわからなくなりそうだな。ひげを剃ろうと思って眉毛を剃ってしまったんじゃ~みたいな。そんなわけないか。
王様に直訴するために城に侵入したあげくに牢屋からも脱出するなんて超極悪政治犯だろうから即刻処刑するべきだとオレは思うがね。なんでこの王様、国民が悪口言っただけで処刑するのに、旅人は牢屋に入れるだけにするんだろう。内弁慶?
だがな!また易々と牢屋にぶちこまれるオレたちじゃないんだよ!!
いいぞモガマル!ヒーローみたいだぞ!ここで一発、ラーの鏡をその偽物の王様の前に突き出してやれ!水戸黄門の格さんよろしく掲げてやれ!
オレが後ろで水戸黄門のテーマ曲を歌っておくからな!
あ、ちなみに、水戸黄門のテーマ曲のリズムは、ラヴェルの「ボレロ」と一緒なんだぜ!
次回予告
偽の王様の正体を暴くために、ラーの鏡をかかげるモガマル一行。
ラーの鏡にうつった偽王の正体とは!?サマンオサの未来を守るために、モガマルが立ちあがる!
次回、「王様の正体見破ったりだぞ!」!!
モガいてばかりじゃ、冒険王にはなれないぜ!
(文・やなぎアキ)
次回
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