ドラクエビルダーズ2のモンゾーラ島のハーゴン教団総督・ヒババンゴ。彼の破壊衝動は留まることを知らず、主人公たちが力を合わせて育てた恵みの大樹を破壊するよう副総督のマギールに命令する。しかしマギールはものづくりの偉大さに触れ、心が揺れ動いていた。
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恵みの大樹が成長し、農業の島としての姿を取り戻しつつあるモンゾーラ。人々はかつての島の豊かさを自分たちの手で復活させたことに喜び、収穫祭を開いていた。このままいけば、きっと島全体を農作物でいっぱいにすることができるだろう。期待に胸を膨らませていた。
しかし!!!
どこからか聞こえる耳をつんざく怒声。
なんと、島の総督、ヒババンゴにとうとうバレてしまったようだ。なんてでかいサルなんだ。
完全におかんむりのご様子。副総督であるマギールがいながら、なぜこのような事態になったのか。追及する気満々で呼び出す。
慌ててヒババンゴのもとに向かう副総督マギール。
50メートル11.7秒の足取り(遅い)。
ゼェゼェ。ゲホッゲホッ。脇腹が、ちょっと痛い。
ようやく喋りだすマギール。破壊の教団の総督とはいえ、話せばわかってくれるはず。ものづくりがいかに素晴らしく、生きていくためには必要なものなのか。
すっごい笑いながら間髪入れず断るヒババンゴ。話を聞いてすらくれない。なんでこんなに笑っているのかは意味不明だ。報連相を笑いながら断る上司は最悪だ。
まさかの速攻お断りにマギールさんもびっくり。
あまりにも早い展開にフリーズするマギール。
「え、なんか話をしようとしたら断わられたんですけど、どうしたらいいですか?あ、もうちょっと粘った方がいいっすか?りょうかいデーッス」
ヒババンゴが断ることを、マギールは断るッ……!
断ることを断るのを即効で断るヒババンゴ。Aクイックの打ち合いをしているセンターかよ。セッターも大変だぞこりゃ。
まさか再度断られるとも思わずまたしてもフリーズするマギール。再起動をした方がいい気がしてくる。
「やっぱり駄目だったんですけど、これどうしたらいいですか?え、引き下がるな?いやぁ、皆さんがそういうんだったら頑張りますけどネェ」
もう一度断るマギール。これぞNOと言える勇気。
だろうなぁ。そりゃこんだけ同じやり取りをしていれば笑ってしまうのも無理はない。むしろヒババンゴ、マギールで遊んでいるふしがある。
さてどうする、マギール。
あれ?もうこっちに助言は求めないのか?何か考え事をしているようだ。
急に背面ダッシュを見せてくるマギール。どうした。
50メートル9.4秒の足取り(背面の方が速い)。
「これは破壊のしがいがありそうだな……クックック」
いやちょっとまて!
いやいやお前!!
結局のところお前が!
破壊するん!
かーーーーーい!!!!
ヒババンゴを倒した!!
みたいな展開だったらよかったな。
(文・やなぎアキ)
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