ドラクエ界の人気キャラクターといえばあらくれ。みーんな大好きあらくれ。
どこに行っても大体いるのがあらくれ。
あらくれ界のカリスマたち
世界中にたくさんいるあらくれ、そのあらくれの中でも抜群の知名度を誇るカリスマあらくれたちがいる。
例えばドラクエ3に登場するぱふぱふ娘の父親。綺麗なお姉さんのぱふぱふかと思いきや、ごついあらくれの謎のマッサージ。いたいけな16歳の若者の好奇心を見事に打ち砕くあらくれ。肩こりを治すとかいいから、僕の純情を返しておくれ!
「わしのぱふぱふは気持ちいいだろう」
他にはドラクエ6に登場する漁師あらくれ、ロブ。あらくれは脳筋な印象を持たれがちだが、彼は不器用なだけで非常に心優しいあらくれだ。愛する者の為に魚を届ける健気な姿に心を打たれたあらくラー(あらくれファンの意)も多いのではないだろうか。
「今日の歩行訓練はこのくらいにしとくか」
あらくれでぱっと思いつきやすいのはドラクエ8のパルミドで通せんぼしているあらくれかもしれない。キレのかけらもない、うねうねうねうねしているだけの、もしかしたらインナーマッスルあたりに効果があるのかもしれない、謎の踊りを踊り続けるあらくれ。インパクトを残していくあたりさすがカリスマである。
「この場所は俺のもんだ」
個性の強いカリスマあらくれはまだまだたくさんいる。あらくれ界は広い。いつでも彼らは自慢の筋肉を武器に競い合っている。そんなあらくれ達を押しのけてNo.1の座に座り続けるあらくれがいる!!
さぁ見よ!登場から30年以上たっても未だ色褪せぬ、そのあらくれを!
ドラクエ2 リリザの町の立ちションあらくれ
そう、ドラクエ2で序盤に訪れるリリザの町にいるあらくれだ!!
こいつ、町の隅っこ、角っこにいるのでさぞかし有益な情報をくれるのだろうとこちらに期待させてくる。
一体どんな情報を持っているのかな?ねぇねぇそこのあらくれさん、ちょっといいかい?僕はローレシアの王子なんだけどね。
「わっ、おしっこが足にかかったじゃないかっ!!!」
えええ~~~~~。
ごめんね~~~~。
おしっこしてたのね~~~。
なんとこのあらくれ、ただ立ちションをするためだけにそこに存在しているのである。今でこそこういった無駄NPCはいくらでも存在するが、当時のゲーム制作は容量との闘い。ただの一文字ですら生死を分かつ時代。なんとかかんとか必要なものを残していった、足し算というよりはむしろ引き算の精神の時代。
そんな時代に、これ。
他に有益な情報はくれない。何度話しかけたってずっと足におしっこをかけ続ける。話しかければ話しかけた分だけおしっこを足にかけてくれるサービス精神の塊。
膀胱の限界?そんなものはこのあらくれには、あってないようなものさ。
明日世界が滅びるとしても、話しかけるものがいる可能性がある限り、おしっこを足にかける万全の態勢を整えておく。それがプロ。おしっこを足にかけるために生まれてきたものの宿命。この生き方しか知らない、筋の通ったあらくれ。そして、あらくれらしからぬ、しょうべんとは言わずにおしっこと言う謎のこだわり。
このあらくれ……
必要????
答えはYESだ!!!
ドラクエの面白さっていうのはこういうところにあるんだ。
広大なフィールド、守るべき世界中の人々、心通わす仲間との絆、生死を分かつ戦い、そして「なんだこいつぅ」と時たま笑わせてくれる無駄NPC!!これこそが我々がこぞって夢中になるドラクエの魅力なんだ!!
ドラクエの面白さをいつだって思い出させてくれる立ちションあらくれ!ありがとう、これからも話しかけたらおしっこを足にかけてくれ!そして、これがドラクエなんだと、私たちに示してくれ!
がんばれ立ちションあらくれ……おまえがナンバー1だ!!
ここでマリベルさんから一言。
(文・やなぎアキ)
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